7月18日、スターツプロシード投資法人(8979)から、第35期(2022年11月から2023年4月)の分配金(5,667円)と資産運用報告が届いたのである。住居特化型リートであるスターツプロシード投資法人の特徴は、ほとんどが賃貸住宅、その3/4が首都圏に集中しているのである。そして、投資法人の名称からも分かるとおり、メインスポンサーはスターツコーポレーションなのである。スターツプロシード投資法人の資産規模は、第34期末(2022年10月末)時点では892億円であったが、第35期は公募増資による5物件の取得、資産入れ替え(1物件取得と3物件譲渡)により、1,009億円と漸く1,000億円を超えたものの、60の上場リートのうち52位、7月21日の投資口価格終値222,000円で時価総額は627億円、こちらも51位とまだまだ小規模なリートのである。そして、NAV倍率(NAV倍率とは、不動産を時価評価した純資産価値に対する投資口価格の割安度を表す指標、株式におけるPBR(株価純資産倍率)に似た指標。NAV倍率が低い程割安と言える。)は0.93で27位と、リートの中では中位ではあるが少々低評価なのである。
最近の分配金は、第27期(2018年11月から2019年4月)4,638円、以降4,542円、5,059円、5,488円、4,663円、4,563円、4,718円、5,971円、第35期5,667円、次期以降の予想分配金は4,580円、4,580円なのである。第29・30・34・35期は資産の譲渡益があったため分配金が5,000円を超えたが、これを除けば4,500円程度と安定しているのが住宅特化型リートの特長なのである。この安定振りは、第35期の平均稼働率96.6%(前期96.1%、前々期96.5%)からも分かり、コロナ禍、苦戦しているリート、企業が多い中、実に堅実な投資先なのである。
スターツプロシード投資法人の7月21日投資口価格終値は222,000円、第36期と37期の予想分配金は9,160円なので、予想分配金利回りは4.13%、60の上場リートのうち第40位(2023年1月21位)とまずまずの評価なのである。